こんにちは。クリエアナブキ キャリアコンサルタントの後藤 彰久です。

2020年もあと少し。
本日は、コロナ禍で激変した2020年を振り返り、ウィズコロナ時代の2021年の転職あれこれについて考えてみたいと思います。

私は、現在メインの拠点が大阪であるため、3月からテレワーク中心の業務形態となっております。転職相談の面談および相談会も、WEBもしくは電話が中心のオンライン対応となっています。コロナ禍以前とは、激変の業務対応・生活スタイルになりました。

それでは、具体的にコロナ禍の前とコロナ禍後の変化をみていきましょう。

コロナ禍で複雑に変わる転職市場

求人数の減少

ただし職種・業種によって大幅な違いがあります。

大きく減少した職種・業種は、製造職、事務職、販売職、接客職、営業職 / 飲食業・運輸業・観光業・サービス業・自動車産業。

逆に、開発・設計職といった職種、IT業界・ゲーム業界・医療・健康業界は大きく増えました。

採用活動のスピードアップ

WEB面接が中心となり、迅速化しました。

求職者サイドとしては、従来は面接参加のため休暇取得する必要があったため、現職を中心に参加調整が非常に困難でしたが、コロナ禍によりWEB面接およびテレワークが増えたことで効率的な時間運用が可能となり、日程調整もしやすくなりました。

求人企業も同様に、面接をWEBで行うことで採用担当者や人事決裁者が一同に会する必要がなくなったため、日程調整がスムーズになり、選考が迅速にすすむようになりました。 

採用ハードルのアップ

先行きが不透明になったことで、企業側の採用が慎重傾向となっています。

コロナ禍前は、人手不足傾向が続いていたため、採用要件を完全に満たしていない場合でも、採用に至るケースが少なからずみられていました。コロナ禍後は、見込み採用のようなケースは大幅に減少していると体感しています。また、業績不振のため中途採用をストップする場合も増えてきました。

転職希望者マインドの変化

リモートワーク・在宅勤務など、希望条件に働きやすい制度を上げる求職者が大幅に増加しました。

リモートワークや在宅勤務は、コロナ禍前は希望条件にあがることが全くなかった要素です。通勤リスクを回避でき、自由時間を増やすことができるリモートワーク・在宅勤務ができる企業を選択する傾向は、今後さらに増加すると思われます。

あわせて、副業可能な企業も人気が高くなりつつあります。

リモートワークが可能ならば、地方移住が現実的となりますし、副業可能となれば収入差もカバーできる機会が増えます。このようなことから、UIターン希望者が大幅増となると考えられています。

早期希望退職を募集する企業が大幅に増加

新聞紙上では、ほぼ毎日のように希望退職についての記事が掲載されています。本年11月だけでも、スタンレー電気、デサント、JTB、近畿日本ツーリスト、青山商事、丸文、ムーンバット、ジーンズメイト、リケン、三菱製鋼、タムロン、東芝テック、セガサミー、エイベックス、三菱ケミカル、LIXILといった企業の希望退職のニュースがありました。 

たった1ヶ月で、これだけ多くの企業がリストラを実行しているということですし、11月以前にも日本を代表する数多くの企業も早期退職を募集しています。

この結果として、転職市場に多くの優秀な人材が参入して、ますます転職市場の競争が激しくなっていく可能性があります。

一方で、希望退職を募っている企業の一部は、退職により減少した労働力を、雇用コストが比較的低い新卒および若年層を中心に採用が増加することも考えられます。



2021年の転職は、こまめな情報収集がカギ

以上見てきましたとおり、2020年現在は、過去に経験がないほどたいへん複雑な情勢となっています。

リーマンショックの2008年には、ほとんどすべての会社が採用を大幅に減らしたため、転職市場はたいへん冷え込んでしまいました。私の担当企業からの求人が、全て消滅してしまったことを覚えております。

現在の状況は、リーマンショック当時とは大きく異なり、転職市場そのものが冷え込んでいるわけではありません。採用したい企業と、人を減らしたい企業が大きく別れています。さらには、企業ごとに採用したい職種・人を減らしたい職種に二分されているという状況です。

2021年に転職を成功させるには、情報収集が今まで以上に重要となります。

ご自身で、インターネットを中心としてこまめに情報収集をされるとともに、人材サービス会社を上手に活用して、効率的な就職活動をされることが転職成功への近道です。ぜひご参考にしてください。