こんにちは。キャリアコンサルタントの宮田 雅子です。

突然ですが、転職が「うまくいっている人」「うまくいっていない人」の違いは何だと思いますか?

こんなことを言うと何だか上から目線!?のように聞こえるかもしれませんが、そんなことはありません!!なぜなら私も過去に、半年以上転職活動に苦戦したり、転職したものの短期間で退職してしまった苦い経験があるからです!(胸を張って言えることでもないのですが…)

今回はそんな私自身の経験と、現在はキャリアコンサルタントとして日々転職相談や求人企業に訪問している立場として感じ、分析したことをお伝えしたいと思います。

 1.【転職理由】目的を意識して、転職理由を整理できている

Ⓐうまくいっている人=転職理由が 『前向き』『明確』

 「結婚する・子供が産まれるので収入をアップさせたい」
 「実力主義の企業で働きたい」など

Ⓑうまくいっていない人=転職理由が 『後向き』『曖昧』

 「職場の人間関係が悪い」
 「業界・会社の先行きが不安」など

 

実際の数で言うとⒷのほうが多いのですが、なぜⒷだとうまくいかないのでしょう?

それは「目的」のズレです。

Ⓐは目的が「転職」であるのに対して、Ⓑは「退職」になってしまっています。

Ⓑの場合「とにかく辞めたい」気持ちが先行し、転職先への希望条件・優先順位が明確になっていない方が意外に多いのです。

希望条件があったとしても「人間関係が良いところ」「安定して定年まで働けるところ」と漠然としているケースが多く、該当する求人を見つけづらい点も挙げられます。

またⒷの転職理由は、転職先でも同じような状況になる可能性があります。

「本当に転職するべきなのか」「具体的にどのような環境であれば大丈夫なのか」など改めて考えて整理してみると良いでしょう。

 2.【転職活動の開始時期】時間・お金・気持ちのゆとりをもって活動している

Ⓐうまくいっている人=転職活動の開始は『在職中から』

Ⓑうまくいっていない人=転職活動の開始は『退職してから/退職を申し出てから』

 

まずは色いろな面でゆとりがあることが大事です。

時間、お金、気持ち・・・人はゆとりがなくなると正しい判断ができ辛くなります。

それは転職活動も同じ。

焦って”本当は”希望ではない求人に応募してしまう → 採用してもらえたから入社してしまう → 合わずに辞めてしまう。このループにハマってしまうのです。(私はこれをやりました…)

実際に転職活動をしてみて「自分の市場価値」「今いる会社の良さ」に気づき、退職を思いとどまる方もいます。逆に退職をしてから気づいてしまう方も。

後悔しないためにも、まずは在職中の情報収集から始めてみることをおすすめします。

 3.【自己分析と企業研究】リサーチに時間と労力をかける

Ⓐうまくいっている人=自己分析、企業研究に『積極的』

Ⓑうまくいっていない人=自己分析、企業研究に『消極的』

 

ここに時間と労力をかける・かけないでは、転職活動の結果に大きな差が出ます。

自己分析のためのツールとしては、各種の適性検査をはじめ、ライフラインチャート・マインドマップ・ジョハリの窓の作成が代表的です。

企業研究については、ホームページや業界紙の他、最近増えつつある中途採用向けの会社説明会への参加もおすすめです。

ホームページや求人情報に載っていないレアな情報を、実際に働いている社員の方から直接聞くことができる貴重な機会です。

その他でいうと、当社のようなエージェントへの相談・情報収集も有効です。これまでの多くの転職支援実績から、客観的な視点でのアドバイスや企業の実情を知ることができるからです。

自己や企業についての理解が深まれば、自分に合う求人を見つけやすくなるのはもちろん、応募書類や面接を通してその理解が伝われば、選考も優位に働きます。

さらには入社してからのギャップも少なくて済み、早々に退職・・・なんてことも避けられるでしょう。(私のように…)

4.【応募アクション】タイミングを逃さず動く

Ⓐうまくいっている人=応募は『行動派』

Ⓑうまくいっていない人=応募は『熟考派』

 

人生の大きな転機となる「転職」。Ⓑの方の慎重になる気持ちもすごくよくわかるのですが、実際に「応募してみて」「面接を受けてみて」わかることもあります。

熟考し、ようやく応募の意思を固めても「すでに募集が終わっていた」「書類選考が通らなかった」「面接で企業に良い印象を持てなかった」などということは、よくある話です。

自分で把握できなくなるほど応募することは問題ですが、勢いを大切にして「気になる求人はとりあえず受けてみる!」というスタンスのほうが機を逃さず、チャンスを掴み取れると思っています。

付け加えてにはなりますが、2~3社の並行応募は「あり」だと思います。

1社ずつだと当然ながら時間がかかってしまいますし、並行応募にはリアルタイムで比較検討でき決断しやすいというメリットもあります。

5.【選考結果の振り返り】採用でも不採用でも、結果に至った理由を確認し振り返る

Ⓐうまくいっている人=選考結果を『振り返る』

Ⓑうまくいっていない人=選考結果を『受け流す』

 

「採用だった」→「やった!新しい会社で頑張るぞ!!」
「不採用だった」→「よし!次こそは!!」

と喜んだり、気分を切替えるのは大事です。

同様に、その結果に至った理由や背景を振り返ることも大事なのです。

企業に直接確認できればベストですが、難しい場合は自分なりに振り返り、想像してみることも良いと思います。

「不採用」の理由については次に活かせますし、「採用」の場合にも「どこを評価されたのか」ということから「自分と企業の見解に相違はないか」「入社後何を期待されているのか」を知り、想像することに繋がり、内定受諾の判断や入社後のギャップに苦しまずに済むからです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

私自身も今回のコラムを書いてみて、思った以上に明確な違いがあることに気づきました。

「学ぶことは真似ること」と言いますが、転職活動においても「うまくいっている人を真似る」のは有効な手段なのかもしれませんね。

まずは身近な転職経験者に話を聞いてみたり、私たちキャリアコンサルタントに相談してみるのも良いでしょう。色んなケース事例から学んで、戦略的・効率的に転職活動を進めていきましょう!